数件の申込みの末、おまとめローンの審査に通りました。このまま完済を目指すための工夫は何かあるでしょうか。（参考ページはこちら→おまとめローンの特徴について）

返済計画を工夫して支払利息を圧縮するように完済を目指します

おまとめローンを利用して完済を目指す方が増えているようです。複数になってしまったローンでは毎回の返済の支払期日の管理も手間になりがち。一件のローンの返済に別のキャッシングを利用するなどという悲惨な誘惑にも容易に陥りがち、つまり悪循環に陥りやすい。一度悪循環に陥ってしまうとなかなかそこから抜け出すことも難しくなるのです。（参考ページはこちら→多重債務には問題が山積みです）

そこでおまとめローンの登場というわけ。おまとめローンを利用することで、ローンを圧縮する効果もあります。小さなローンを数多く抱えていることで、比較的高い金利をそれぞれに支払うことになりますが、ローンをまとめて大きくできれば、金利は低くしてもらえることが多いのです。つまりおまとめローンは金利のディスカウント効果を発揮してくれると言われるのです。

例えば、３社から５０万円を１５％、３０万円を１７％、２０万円を１８％という条件でキャッシングしていたとします。毎回の返済支払を３万円、２万円、そして１万円返済したとしましょう。すると返済支払金額の合計はそれぞれ、５６３，１７１円、３３９，００３円、２３８，８７０円の合計が１，１４１，０４４円ですが、１００万円、金利１０％のまとめができれば、毎月の支払が４万円で総額１，１２４，００７円です。

毎月の支払金額６万円を４万円に下げて返済してもまだ返済支払の総額は圧縮されていることがわかると思います。これがおまとめローンを利用したときの効果だということになります。毎月の支払金額が圧縮できることは非常に大きなメリットだということができるでしょう。しかし、おまとめローンはこのようなメリットだけが強調されている傾向があります。

ここで、おまとめローンのデメリットがなくはないことをお忘れなく。おまとめローンはある意味ではローンの並び替えになっています。横に並んで返済しようとしていたローンを時系列に並び替えて完済を目指すわけです。当然返済に必要な期間が長くなるのです。すると引き下げられたはずの金利でも、期間が延びることで総支払利息を計算するとコストは大きくなっているということも少なくありません。

さらに、おまとめローンはカードローンとは違っていて返済専用のローンです。残高が半分になっても、利用限度額は増えることがありません。ですから返済期間中にキャッシングが必要になっても、おまとめローンは助けにはならないのです。このことを知らないで返済計画を立ててしまって挫折したのでは元の木阿弥ということでしょう。なのでおまとめローンを使えば完済できるということだと簡単に考えることはできないことになります。

おまとめローンのメリットを生かして完済を目指すという工夫が必要です。単純におまとめローンであれば完済できるという考え方は危険です。知らずに苦境に至ってしまったとしてもそれは個人責任だということになってしまいます。例えば前述した数字で返済計画を考えてみましょう。毎月４万円の返済ですでに圧縮効果が期待できます。しかし、それで安心せずにもう一段踏み込んだ返済を工夫するのです。

つまり頑張って以前と同様に６万円の返済を継続します。そのまま完済まで走り込めば返済支払金額は１，０７９，８７５円にまで圧縮できます。ここにポイントがあります。４万円ずつの返済を計画しておいて実際は６万円の返済で頑張るわけです。それで最後まで行けば大幅に支払利息の圧縮が可能ですし、仮に途中の月で足りないということがあっても４万円を何とかすれば計画をダメにせずに済むのです。

【参考ページ】
本当におまとめローンがお得なのかを考えよう