胸を張っていえることではありませんが、私は多重債務者です。数社のカードローンを利用限度額ぎりぎりまで借りています。2年ほど前、遊び盛りというか、後先考えなかったというか、派手に飲み歩いていた時期があります。その頃、いろいろな金融機関のカードを作って、結局借りられるだけ借り切ってしまいました。

今は、派手に飲み歩くようなことは、まったくありません。でも、今の収入から生活費と月々の返済費用を引くとほとんどゼロの状態で、月によってはマイナスなので、もう少し借入をする必要があります。利用限度額に空きができたときは、まだ借りられますが、空きがなければ借りられません。多重債務者なので、新しくカードローンに申込むこともできません。

おまとめローンというのがあって、これならば、多重債務者でも借入できると聞いたのですが、本当でしょうか?

おまとめローンは多重債務者の救済のためのキャッシングです

多重債務をそのままにしておくのは危険です。また、損だともいえます。すぐに債務整理するか、おまとめローンで月々の返済を楽にするべきです。法律事務所などに債務整理の相談をすれば、ケースによっては借金が減らせる場合もあります。出資法と利息制限法の金利制限の差、いわゆるグレーゾーン金利がからむ場合です。

債務整理はおおごとですが、おまとめローンでも、借金をまとめることで支払う利息の額を減らし、月々の支払いを楽にすることができます。質問のかたの場合、おまとめローンで、かなり楽になる可能性があるのではないでしょうか。「多重債務者でもおまとめローンなら借りられますか?」という質問ですが、そもそも、おまとめローンというのは、多重債務者の救済を目的としたキャッシングサービスなので、もちろん可能です。

ちなみに、たしかに、おまとめローンは多重債務者の救済を目的としたものですが、金融機関側からみると、総量規制の制限を受けずに貸付を行うことができるキャッシングだともいえます。消費者金融や信販系金融は貸金業法の総量規制を受けるので、年収の3分の1を超える貸付が行えないのですが、おまとめローンの場合は、その総量規制の例外となり、年収の3分の1を超える貸付ができるのです。

例外となるのは、これが、借り手に一方的に有利なキャッシングと解されるためなのですが、金融機関としても良いことで、顧客を増やせる上に総量規制を超える貸付もできるようになるのです。おまけに、おまとめローンという言葉自体が宣伝文句としても有効だったりします。

多重債務者の救済を目的としたおまとめローンですが、残念ながら、多重債務者ならば誰でも利用できるといったものではありません。おまとめローンにも審査があります。救済を目的としたローンであっても、公共事業ではなく、民間の行うものですから、当然、金融機関はこれで損するわけには行きません。多重債務者の救済と、金融機関の利益が共に得られると判断できる場合にのみ、おまとめローンというのが成立するわけです。

おまとめローンの審査は、通常のカードローンの審査と共通の部分が多いものです。基本的には、年収とその年収の安定性をみて、それでおまとめローンを返済していけるかどうかが判断されます。違うのは、総量規制の対象外となることで、銀行の場合そもそも関係ありませんが、消費者金融などノンバンクの場合でも、年収の3分の1を超えるからといって即審査に落ちるといったことはなくなります。

おまとめローンにすることで、通常は、返済能力に余裕ができますが、その分については、上乗せで借りることが可能になることもあります。

多重債務者にはおまとめローンがお勧めです

多重債務者とは一般的には複数の金融機関から多額の金額を借りている人の事を言いますが、その多くは毎月の返済に追い込まれて最終的には行方不明になったり、自己破産する例も決して少なくはありません。特に違法な金利の消費者金融などから借りた場合は利息が膨らむ事が多いので、支払い不可能に追い込まれるケースも多く見かけられます。(参考ページはこちら→返済が出来なくなるとどうなる?

その様な多重債務者でも真剣に返済を考えている人もいますので、その様な人達にとって助かる返済方法の一つにおまとめローンに切り替えると言う方法も有りますが、それは毎月しっかり返済しているけど違法な利息で返済に苦しんでいる人や借りている金融機関の件数が多いので、それをまとめて返済のし忘れを無くす為に大変効果的な返済方法とも言えます。

おまとめローンの大きなメリットはやはり返済先をまとめる事で、複数の金融機関に返済するよりも利息が安くなり返済漏れを防ぐ事が何よりも大きなメリットになります。返済漏れが起きると職場に電話が来るケースも有りますので、プライバシーを守る上でも大きなメリットにもなると言えます。

おまとめローンを申し込むにあたって注意しなければいけない事はやはり支払いの時の利息の金額が大きく、まとめる前よりも月々の支払額が増えるのではまとめた意味が有りませんので、おまとめローンを扱っている金融機関の金利をよく調べてから申し込む事を忘れてはいけません。そして一回で審査が通るとは限りませんので、幾つか候補を用意しておく事も忘れてはいけません。(参考ページはこちら→おまとめローンの借入先候補

あくまでも毎月の支払額を抑える為に申し込む物ですから、現状で自分の毎月の支払額の合計を把握しておまとめローンに切り替えた時のシミュレーションは必ず行い、支払総額の負担が間違いなく少なくなる金融機関の中で順序立てて申し込んでいき、支払金額が現状を超える様な金融機関は避けなければいけませんので事前に現状との比較の上で申し込む必要が有ります。