キャッシング用のローンカードを持つことも、万一の備えのひとつと聞きました。保険に入ったり、防災グッズを用意したりするのと同じということですね。銀行なら良さそうなので、銀行のカードローンに申し込もうと思っています。どうせなら、２つか３つ申込もうと思うのですが、銀行カードローンというのは、２つ持つことができるものですか？（参考ページはこちら→融資の複数利用は可能になるのか？）

複数の銀行カードローンを持つことは可能です

複数の銀行カードローンを持つことは可能です。ですが、あらぬ疑いをかけられる可能性もあるので注意が必要です。複数の銀行カードローンに同時に申込んでしまうと、特に疑われやすくなります。かなりお金に切羽詰っているのではないだろうかと思われ、多重債務者予備軍ではないかと疑われるかもしれません。そうなると審査には不利になってしまいます。（参考ページはこちら→金融機関が多重債務者を嫌がる理由）

１つの銀行カードローンに申込めば通ったかもしれないかたが、複数の銀行カードローンに同時に申込んでしまったために、すべての審査に落とされてしまう場合もあります。「下手な鉄砲数うちゃ当たる」方式のやり方は通用しないどころか、逆効果になってしまいます。（参考ページはこちら→この状態を申し込みブラックとも言う）

他の銀行カードローンの申込を隠しておけばよいのかというと、それでも駄目です。各銀行は、他の銀行の情報も、ある程度は知ることができるようになっています。銀行にカードローンの申込があると、銀行の担当者は、申込者の信用情報を銀行系の信用情報機関に照会します。

銀行系の信用情報機関は、銀行が共有する信用情報データベースのようなものです。クレジットカードやカードローンの返済状況などの取引情報はもちろん、申込や契約の情報なども記録されています。申込者の信用情報が照会されたときは、その申込の申込情報が信用情報データベースに追加されることになります。つまり、この申込者が今どれだけのカードローンに申込んでいるのかは、筒抜けになっているわけです。

複数の銀行カードローン同時申込で、最悪のケースは、計画的自己破産を考えていると疑われる場合です。これは、稀なことですので、ここで取り立ててお話するほどのことではないかもしれませんが、同時申込のデメリットを知っていただく上では良い材料かと思い、あえてお話する次第です。

一般のかたには、想像しにくいことかもしれませんが、世の中には、自己破産の債務免除を受けることを前提にして、複数のカードローンで借りれるだけ借りようとする人もいます。当然ですが、金融機関がもっとも警戒する申込者です。

そういった人に良く見られるのが、カードローンの複数同時申込です。もちろん、それで警戒されることを知っている人は申込期間をずらしたり、消費者金融のカードローン申込と組み合わせたりして、意図がわからないようにするのですが、多くの場合は、複数同時申込をします。金融機関からみると、計画的自己破産を目論む人か、特別の意図なく複数同時申込をした人かを見極めることはむずかしいことです。

他の金融関係の取引状況、特にクレジットカードやローンの返済状況などを確認して、問題なしと思われれば良いのですが、もし、過去に返済の延滞などの記録があれば、疑われる可能性がでてきます。金融機関が疑いをもってしまえば、審査に通さないか、もしくは、低い利用限度額にしておいてしばらく様子を見るといったことになります。希望の利用限度額の審査には通りません。

それだけならまだよいのですが、信用情報機関の情報をチェックした、他の既に所持しているカードローンの金融機関もあやしく思ってしまう場合があります。そうなると、既に済んでいる審査まで見直しされてしまうことにもなります。