キャッシングローンを使う人たちはほとんど多重債務になっているように思うのです。そんなに危ないものをどうして皆が使うのかわかりません。

キャッシング・ローンは健全に利用すれば強力なツールなのです

キャッシング・ローンとは、使途を特定しない金銭貸借を分割払いで返済することを意味します。使途を特定した場合は住宅ローンとかオートローン等のように商品化されています。そしてキャッシング・ローンには必要な金額を特定してキャッシングしてもらうフリーローンというタイプと何度でも利用限度額の枠内でキャッシングできるカードローンというタイプに分けることができます。

キャッシング・ローンの使い道は特定されていませんが、事業性の資金として使用することは禁止されていたりします。特に消費者金融でのキャッシングは生活のつなぎ資金のキャッシングという側面が強くあります。例えば、期日の問題から不足してしまった旅行資金や少しオーバーしてしまった買い物の予算を補うなどの用途が暗黙に想定されているのです。つまり消費者金融でのキャッシングは一時的な不足を補うためのものだということになります。（参考ページはこちら→消費者金融の使い方について）

ですからキャッシング・ローンの利用にはマナーと言うものがあることになります。つまり恒常的に発生するであろう不足分に対して使用することは避けることが賢明です。毎月の学費が足りないということを例えば理由にしてキャッシングを利用すると、毎月発生する可能性が高くなりますからローン返済はそのまま負担になってしまいます。また不定期な出費が継続する場合も、さらなる計画性が求められるのです。

そのようなキャッシング・ローンですから、利用に際しては計画的であることを強く求められているのです。毎月のローン返済が負担になり過ぎないようにしなければなりません。ローン返済が生活を圧迫しては本末転倒だからです。それは毎月のローン返済には期日が決まっており、それに遅れたりしてしまうと決定的に個人信用情報にキズを残すことになりかねないからです。

キャッシング・ローンには借金地獄への道しるべが用意されています。最終的に多重債務になってしまい、生活に困窮する近道があるのです。簡単に言ってしまえば、それは無計画な利用です。支払期日を守るための計画が欠けていると、支払に間に合わせなければならないということで、支払金額分を他社からキャッシングをすることになります。これが多重債務の入口になります。

支払金額のキャッシングという方法は、悪名高い複利計算を自分で実現する道だからです。それは何故かと言えば、通常のローンはリボ払いが基本になっています。リボ払いは毎回の返済支払の金額に期間分の利息と元金の返済分とを含んでいます。それを清算することで、利息が利子を生み出すことを回避しているのです。ところがその返済金額をキャッシングすると、返済金額分（利息を含む）が利子を生み出してしまうのです。

これを繰り返すとあっという間に利息が利子を生み出す複利計算によって負債合計が膨らみ始めるのです。これがいわゆるローン地獄というものの正体になります。現代のキャッシングは複利計算が有効にならないように返済システムを工夫しているのですから、すべての人が多重債務になるわけではありません。ただ、この仕掛けを知らずに返済を繰り返す人たちが多重債務への道を進むことになります。

キャッシング・ローンを利用する人たちのすべてが多重債務になるわけではないということはおわかり頂けたでしょうか。毎回の返済支払の約定日は絶対厳守なのです。だからといってそれを守るために新たなキャッシングをしてはいけないということを忘れてはいけません。計画的で健全な利用が必要だということなのです。

【参考ページ】
何故多重債務になるのかを考える