審査に通るか不安なのでカードローンを２社で申込みしようと思うのですが、そんなことをするとダメだといわれました。どうしてですか？

キャッシング上限を定める総量規制による保護ができないためです

カードローンは銀行や消費者金融業者がそれぞれに工夫を凝らして便利さに磨きをかけて提供しています。なので資金に余裕がある時に、そのようなカードローンの中から一枚を用意しておきたいもの。そこで便利さ・有利さからカードローンを選んで申込みをすることになりますが、ただ申込めばカードを発行してくれるというものではなく、それぞれ申込みに対してローン審査が実施されることになります。
（⇒カードローンには審査が欠かせません）

この審査は大学受験のような試験ではなく、申込み内容が法律的に適正であるかを金融業者が判断する手続きのことなのです。ですから必要以上に心配するようなものではないと言えます。しかし、知らないとびっくりするような結果を得ることにもなるのがローン審査。そこでカードローンに申込むときの注意点をいくつかまとめて整理しておく方がよさそうです。

消費者金融のキャッシングは貸金業法の総量規制によってキャッシング利用の上限が定められています。一般に年収の３分の１ですが、キャッシングサービスの提供でこの上限を超えないように業者は配慮しなければならないのです。これが消費者金融系のカードローンと銀行系カードローンとを分ける第一のポイントになります。つまり消費者金融では現在のローン利用状況をしっかりと調べなければならないのです。

銀行は総量規制の対象外になっていますが、銀行はそもそも審査が厳しいので対象になっていないだけなのです。ですから銀行であれば総量規制の上限を超えたキャッシングがしてもらえると安易に考えているとガッカリすることになってしまいます。このように銀行でも消費者金融業者でもキャッシングの申込みに際して利用者が現在どれくらいのローンを利用しているのかを把握することなっています。

そして審査の中で申込者の利用状況を参照することになりますが、その情報の中に申込者がどこでどんなローンに申込んだかも同時に参照されます。そして他社で別のローンに申込んでいることが判明するとそのローンのサイズを裁量することになるのです。そのローンに落ちていれば、同じように審査に通さないという判断が妥当だということにもなってしまいます。このことから短期間に連続した申込みは不利になることが多いといわれます。

同時に２社で申込むとこのような審査落ちの前例を参照された結果審査落ちするということはないでしょう。なのでこの方法を総量規制の裏技として紹介しているサイトもあるようです。しかし、総量規制は利用希望者への締め付け目的の規制ではありません。むしろ消費者金融の利用者に対する保護を目的にしている規制なのです。つまり裏技としてメリットを得るとというよりは、裏技で保護を受けない方法だと言えます。

さらに別の問題が残ります。つまりこの裏技で審査に通るとは限らない、ということです。消費者金融業者では最近は特に即日キャッシングを宣伝しており、当日にカードを発行してくれるところもあるのは事実です。しかし、いつも即日だということにはなりません。審査の手順や利用申込者数など変動する要因が多くあり、翌日以降に結果が持ち越されることもあるのです。

すると２社に同時に申込んでその内の１社の審査が想定外に長引いた場合、片一方のローン申込情報がもう一社にも知られるという事態になりかねないのです。すると審査に長引いた業者は先例のローン申込を参照できることになり、審査に通さないということになるでしょう。さらには既に発行されているカードローンの利用にも問題を生じる可能性も出てくるのです。

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