6社以上の借入でも必ず通るおまとめローンという案内が届きました。本当なら是非申込みしたいのですが、大丈夫でしょうか。

絶対に通るおまとめローンはあり得ません。それは危険な案内です

おまとめローンによって複数抱えていたローンを完済することができたという人は少なくありません。複数ローンになると返済の管理が大変なのです。そこで一件のローンに集約することでその他を完済することからおまとめローンの利用が始まるのです。これによって毎回の返済支払金額を低く抑えることができたり、金利を圧縮して負担を少なくすることが可能になるのです。

複数ローンに困っている人を対象にしている商品だということは言えますが、しかしおまとめローンは他のカードローンと同じようにローンの一種です。ですから、一般的なカードローンやキャッシングと同じようにおまとめローンでも審査はあります。申込みに対して行われる氏名確認や住所確認などの手続きを含めて審査と呼んでいるだけだからです。(参考ページはこちら→融資の審査で行われている事

他のローンと違っている点は、おまとめローンの対象者として既に複数のローンを利用中である人たちを想定していることです。ですから、おまとめローンの審査は通常のローンとは審査基準が違います。既にローンを複数抱えていて毎月の返済に困っている人が通常のカードローンに新規に申込みをしても審査に通る可能性はほぼありません。そのような人をおまとめローンは申込み対象者としているのです。

仮にどんなに緩い審査と言っても審査がある以上、必ず通るということは言えません。極端な例を挙げてみましょう。申込みに際して氏名と生年月日を申告します。その内容が本人確認書類と一致するかを確認することは審査の一部ですが、この時その内容が違っていた場合、審査に通すことは難しいでしょう。このような事例は架空のものではなく、なりすまし詐欺では起こる可能性が高いのです。
(⇒甘い融資審査でも通らない事もあります

詐欺・詐称によるローン申込を審査に通すはできません。このことは安全な市民生活を保護する積極的な意味がありますよね。ですから厳密に言えば利用者にとっても申込みではしっかりとした審査をしてもらわないと困るということになります。ですから法律によってこれらの経済活動は規制を受けているということができるでしょう。申込者が誰であるのかから始まって、法的な資格を持っているかなどを含んでいるのです。

おまとめローンは法律で定められた規制に従って提供されています。消費者金融業者は貸金業法の規制に従ってキャッシング・ローンを提供しています。貸金業法では総量規制と呼ばれる制限が定められており、原則的に年収の3分の1以上のキャッシング・サービスを提供することはできないことになっているのです。ですからおまとめローンを提供している消費者金融業者はごく一部に過ぎないということができます。

消費者金融は登録事業です。貸金業法に基づいてそれぞれ都道府県知事や内閣総理大臣による登録を受けなければならないのです。その上ではじめて様々な金融商品の販売を事業展開できることになります。おまとめローンに付いても貸金業法での定めに従う必要があるのです。貸金業法では、おまとめローンを総量規制の例外ローンとして定めているのです。

しかし、登録している正規の消費者金融業者とは少し違った貸金業者も存在しています。つまり未登録の貸金業者ですね。これら未登録の貸金業者はヤミ金とも呼ばれており、消費者金融業者ではありません。彼らはそもそもが違法の営業をしているのですから、貸金業法や利息法等を遵守しないのです。もちろん広告の中の言葉が本当である保証等どこにもないということになります。

6社借入れでも必ず通るおまとめローンには注意しましょう

消費者金融は、非対面型ローンの誕生により利用客が急増しました。無人契約機と言われるものが、街中に設置されるようになると、消費者金融からキャッシングをすることに抵抗を感じていた一般消費者にとって、誰にも会わずに利用出来ることをメリットとして受け入れられたのかも知れません。ただし、キャッシングはあくまでも借金ですので、返済計画をきちんと立てずに利用した方の中には、返済困難になる人も少なくありません。
(⇒消費者金融はどう使っていくべきか

その後、カードローンの提供先は、消費者金融から銀行や信用金庫などの一般の店舗型金融機関、またインターネット専用の金融機関など様々な金融機関に広がり、一般消費者の消費生活の上でカードローンが利用されるようになってきました。正しい利用をすれば、生活に安心を与える良いアイテムとなるものですが、複数の借入先から小口資金のキャッシングをするような間違った利用をすると、返済が出来ずに生活が困窮するリスクがあります。
(⇒便利なカードローンにも問題がある?

近年、銀行などの金融機関では、複数のローンを一つにまとめるおまとめローンを提供するところが増えてきました。おまとめローンのメリットは、毎月の利息返済の負担を軽減し、返済管理を簡略化出来る点です。例えば、消費者金融6社借入れの方が、銀行のおまとめローンを利用すると、毎月の返済日が6日から1日になり、借金の返済に追われる精神的負担も軽減されます。利息面でも、一本にまとめることで適用金利が低くなる可能性が少なくありません。

ただし、おまとめローンを利用する時には、信用出来る銀行などの金融機関を利用するようにしましょう。インターネット上にあるおまとめローンの広告のなかには、「必ず通る」などと謳っているものがありますが、金融機関が個人に融資をする際には、審査がありますので、「必ず通る」と断言出来るものではないからです。

正式な取扱いをしている金融機関は、顧客ニーズに応える形で、ローン商品に色々な付加価値をつけるようになってきています。メリットのある情報にアンテナを張り、賢く利用しましょう。